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発毛医療に邁進する精神科医の独語(ひとりごと)
最新号
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院長プロフィール
院長
小林 一広
KAZUHIRO KOBAYASHI
経 歴
1991年3月
北里大学医学部 卒業
1991年6月
北里大学病院 精神神経科
1993年6月
埼玉県立精神保健総合センター医員
1995年5月
北里大学東病院 精神神経科 病棟医
1997年4月
北里大学 医学部精神科研究員
1999年7月
医療法人社団 城西クリニック 開設
現在に至る
主な所属
日本臨床精神神経薬理学会 専門医
日本生物学的精神医学会 会員
日本睡眠学会 会員
日本精神科救急学会 会員
日本皮膚科学会 会員
日本美容医療協会 会員
特定非営利活動法人F.M.L 理事
特定非営利活動法人A.A.N 理事
医療法人社団ウェルエイジング理事長
日本Men's Health医学会 会員
精神保健指定医



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医療のみにとらわれず気ままに語らせていただきます。
発毛医療に邁進する精神科医の独語(ひとりごと)--Vol.97 
ま

さにゴールデン・ウィーク真っ只中でございますが、皆様どのようにお過ごしでしょうか?今年の連休はカレンダー的には少し長期休暇を取るには難しい日程のようでして、旅行会社の方も「今年は近場で短期のお客さんばかりですね〜」とお嘆きでした。

 先日クリニックに、ある先生からの年賀状が配達されてきました。「何でまた今頃年賀状が?」と驚かれるかもしれませんが、何とこれが遠路はるばる“南極”から配達された年賀状なのであります。昭和基地の消印がしっかり押されておりました。

 実は知人の精神科の先生が、今現在あの“昭和基地”にて勤務中(○△先生元気ですか〜、ペンギンさんと疎通は取れていますか〜)なのです。地球の裏側であろうが、南極の基地であろうがインターネットの設置さえできれば、このコラムも時差なく読めちゃう世の中なのに、約4ヶ月もの時間を経て配達される手紙に、何となくノスタルジックな思いを馳せる今日この頃でございます。

 さて、話は変わってそんなノスタルジーに浸っている場合ではない状況について一言。我が国のがん治療のメッカといえば「国立がんセンター」であることは異論のないところかと思います。そのがんセンターの麻酔科の常勤医師達が先日大挙して退職をしてしまったお話を多くの皆さんもご存知かもしれません。

 以前より不足気味の医師の話は産科、小児科、へき地医療の三冠王でしたが、ここにきて麻酔科もかなりクローズアップされてきたのです。現代医学の進歩に麻酔科の存在は切っても切り離せません。全くの素面の状態で体にメスを入れられ、臓器や骨をいじくり回されて、誰が一体平気でいられるでしょうか?麻酔なくして手術は絶対成り立ちません。これから国立がんセンターは抗がん剤に免疫療法と放射線治療だけでがんに立ち向かうわけでもないでしょうに・・・。

 医者も人間ですし、家庭や家族もあればそれなりの労働環境は求めて当たり前でしょう。どうも昨今の麻酔科医不足は労働条件と賃金その他のバランスの悪さが引き起こしているようです。まあこれは麻酔科医だけでなく先述の3つにも当てはまることなのだと思います。

 以前このコラムで“スーパー・ローテション制度”の導入で大学における医局の崩壊について記述いたしました(Vol.84)が、麻酔科にも同様な事が起こっているわけです。そしてその諸々の悪循環が、次の新しい世代の医師を生んでいけなくなり、今まさに破綻しかけているとも言えるでしょう。

 医師として臨床に携わると、病棟にせよ外来にせよ必ず自分の担当の患者さんがいて、これまた期間の長短は別としても継続的なフォローを行っていきます。ところが麻酔科はその手術の時が担当であり、そのあとも先も関係を持つ事はほとんどありません。誤解を恐れずに言えば『その手術をきちんと終わらせる』ことでナンボの世界なのです。さあこうなってくるとこれから何が起こるか?

 ジャジャ〜〜ン!“麻酔科医の派遣会社設立”であります。緊急の手術以外は手術なんて数週前あたりから予定を各科で組むわけですから、そこから麻酔科医を依頼して派遣してもらう。麻酔科医は自分の担当の手術が終わればお役御免でその場から立ち去る。その麻酔科医の “腕と実績”でどの手術を受け持つかが決まり、報酬も当然異なる。

 これからの世の中、マンガで言うところのまさに“ブラック・ジャック”が、まずは麻酔科から誕生していくのではないでしょうか?まああれ程の腕を持っての個人プレー(契約)はちょっと大変でしょうから、間に仕事をコーディネートする会社が存在して、多くの麻酔科医を切り盛りする。こんな未来図を妄想する今年のゴールデン・ウィークなのであります。

 

 夫や父親も必要な時にだけ時間契約で・・・、そんな夢のようなお話は完全に妄想です。


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